営業のきつい業種ランキング~つらいときは営業からの転職も考えよう

営業職は身体的にも精神的にもハードな仕事。
今回は、特にきついと言われている業種・業界の実態や営業への適性から、「今すぐ辞めたい!」という方へのつらさ解消法をお伝えしていきます。

――― わかってはいたけれど、つらい。
――― 多分、自分は営業には向いてない。
そう思っている人は大勢います。
「ノルマがきつい」「ストレスやプレッシャーが」「激務」というイメージを持たれがちで、転職相談でもよく会話にのぼります。

果たして営業はそんなにきついのでしょうか?

メモ: 対人メンタルがタフになれば大丈夫

※ ストレス耐性については「ストレス耐性の低さを直視する」(Decide+)、営業職については「【完全版】営業とは何か―営業の本質と真髄、その全てを学ぶ」でも詳しく解説しています。
  あわせてご覧ください。

1.営業はきつい?業種・業界ごとの特徴に迫る

そもそも営業職の仕事とは、最終的には自社の商品やサービスを売ることですが、より本質的な目的としては

  • 売上をあげることで会社(営業マンが所属する企業)に利益をもたらすこと
  • 商品・サービスを提供することで顧客に価値を提供すること
  • 業績・成果報酬の形で自分にも利益を還元すること
  • の3つがあります。
    営業は、このバランスを取りつつ三方向からのアプローチが必要となる、実は複雑な職務であるといえます。

    また別の側面から見ると、企業の営利活動の中で、おそらく「お客様の喜びを直に感じられる」かつ「お客様から直接感謝される機会がある」のは唯一、営業職だけにある特権。
    やりがいがある仕事でもあるはずなのですが、果たして「営業はきつい」と言われる所以はどこにあるのでしょうか。

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    1-1. 営業全般に共通する4つのつらさ

    営業マンが仕事をつらいと思う理由は、多くの場合が以下のいずれかに当てはまります。
    これらの理由は世間一般にも認識されているもので、それゆえにビジネスの世界をまだ知らないはずの新卒新入社員からさえも「営業職には就きたくない」と言われてしまうのでしょう。

    ① 断られること/嫌がられることが精神的にきつい
    知らない相手に営業をかける→ダメでもともと、とわかっていても、何かを売り込もうとしても断られる、それどころか話すら聞いてもらえず追い返される、というのはそれだけできついものです。
    「相手の嫌がることをしている」と認識させられることによる自己嫌悪と、「商品・サービスを買ってもらう」という目的を達成できないことのつらさがダブルで押し寄せます。

    ② ノルマを達成できず、上司などに叱責されることがつらい
    与えられたノルマをこなすことができない―――それだけでもかなりのプレッシャーです。ノルマとはそもそも自分に割り当てられた「最低限達成するべき基準」なのであって、その「最低限」にすら到達できないのは能力が足りないせいだと自分を責め落ち込んでいるところ、傷口に塩を塗るように浴びせられる上司からの叱責。
    そんな環境に耐え忍ぶ営業マンのつらさは容易に想像できます。

    ③ 成果を出せず、給料が稼げないことがつらい
    ノルマの達成とも関連しますが、給与が業績に連動するような成果報酬制の場合、良い成績が出せないことは給料が上がらないことに直結します。
    業績連動の場合、そもそも月々の収入額が安定せず生活不安にもつながりますし、企業によっては一定期間成績が振るわなければ退職というケースもあるため成果が出せない状況が続くと精神的に追い込まれることになります。

    ④ 相手に頭を下げる行為が嫌、相手を騙すような感じが嫌できつい
    営業マンであれば営業先に対してへりくだることはもちろん、営業トークの中で嘘とまではいかないまでも多少の装飾を施した話術を用いる場合もあります。
    営業マンの性格によっては、そんな営業の特性自体がきついこともあります。

    1-2. 業種・業界、または営業スタイルに特有のつらさ

    ここまでは営業全般に共通するつらさを見てきましたが、営業職とひとくちに言っても業種・業界や会社の営業スタイルによってそのつらさは実に様々。特徴とあわせてランキング形式で見てみましょう。

    ① 業種・業界別の特性とキツイ度ランキング

    仕事が「ハード」であるという意味では、営業できつい第1位は商社
    総合商社では取り扱う商品のロットも大きく、商談が壊れるようなことがあれば会社にとっては大損害となり、営業マンの責任も重大です。さらに世界を相手にする営業ともなれば、外国とのやり取りでは相手国の時刻に合わせるためにもともと長い労働時間がさらに長くなったりもします。不眠不休で働く時期も間々あり、本気で仕事が好きでなければなかなか務まりません。
    但し、商社マンは社会的ステータスも高く全般的に給与も高め。取引の規模も大きいため大きなやりがいを感じられる仕事でもあります。そのため、激務であることは知られていながらも常に人気職種の上位を占める業種です。

    ※ 商社マンは年収1000万円目指せるかも?「年収1000万円プレーヤーへの転職 稼げる営業になるカギとは」

    第2位は不動産(住宅販売)・ハウスメーカー
    一世代前であれば「(誰もができるわけではない)一生に一度の買い物」というのが常識であったマイホームの購入です。そう簡単に売れるはずもありませんが、それを売らなければならないのがハウスメーカーの営業マン。
    毎日何件も飛び込み営業を繰り返しては断られ、上司からは「売れるまで帰ってくるな」と叱責が飛んでくるなんていう噂のある会社も?
    加えて、個人相手の営業であるため商談が平日夜や土日にならざるを得ないという物理的(時間的)な問題もあります。
    そもそも営業マンというのは職務上、仕事とプライベートの時間を切り離すことが難しい傾向にあり、厳密には自分の就業時間外であっても顧客からのアクションがあれば対応するのが当たり前です。話し好きの顧客であればかなりの時間を割かれますが、その最たる位置にあるのが個人である程度の高年齢層に接触するケースが多い住宅販売業なのです。

    第3位は医療機器メーカー・製薬会社
    こちらも仕事に長時間割くことがあるという点では同じ。相手にするのが病院や医師なので限られた時間の合間を縫って商談をせざるを得ないためコントロールがききづらい仕事でもあります。また、営業先が病院や医師に限られるためにターゲットとする市場が狭く、既存顧客との良好な関係の維持が最重要であることがプレッシャーを高めます。
    また、専門性の高い職種でもあるので医療関係者と対等に話せることが必要で、誰でも付け焼刃でできる仕事ではない、本格的な勉強も必要という点でもきついと言えます。

    第4位以降は甲乙つけがたいのですが精神面でつらい業種としてよくあがる業種を同率でいくつか挙げたいと思います。
    まず、先物取引業。
    よくも悪くも?悪名高い業界で有名なので詳細までは説明しませんが、相手先に迷惑がられるという点ではトップ独走と言えるでしょう。
    あとは人材派遣業と旅行業界。
    人材派遣業は派遣先企業と派遣社員の板挟みになることも多く、旅行業界は特に交通機関の急なトラブルによる対応で各種交通機関や宿泊施設、それに旅行客との間で奔走することになります。いずれもクレームが発生しやすい業態で、精神的なハードさは極めて高い業種です。

    他にも金融業界、広告業界、自動車販売など、様々な面できつい業界は多々あります。
    これらの業界についてはそもそもきついものなので、自分の特性を見極めた上で心して臨む必要があります

    ② 営業手法の特性とキツイ度ランキング

    新規開拓営業、中でも自分でリードを取らなければならないアウトバウンドがトップクラスです。いわゆる飛び込み営業はやはり「断られる前提」だったりもして精神的にきついものです。外回りであれば体力も使いますし、会社に戻ってからも会議や事務作業が続く激務になりがち。
    また、テレアポなどは個人相手でもそうですが、特に企業相手だと相手も仕事中のため迷惑がられた挙句に即断られる可能性がかなり高く、一日あたりの架電回数にノルマ設定もあったりとかなり高いストレス耐性を要する仕事です。
    新規開拓営業でも、問い合わせをもらった見込み客に対して営業活動をするインバウンドはハードルが下がります。そもそも、見込み客が興味があるから問い合わせをしてきたわけで、商談そのものを断られることは100%ないですし、割とトントン拍子で受注をもらえることがあります。
    営業手法の中で言えば既存顧客に対するリピート需要に応えるタイプのルートセールスは最もキツイ度は低いと言えるでしょう。

    ※ 稼げる営業の日常は?「稼げる営業マンの考え方と日々のアクション」もご覧ください

    2.営業職に向き不向きはある!向いてない人の特徴とはいかに

    営業職に特有なのは、未経験であっても転職先として選択することができる場合が多いことです。
    「未経験歓迎」といううたい文句がついた求人に多くみられるということは、「誰でもできる仕事」と錯覚してしまいそうですが、営業にもやはり明確な向き不向きはあります。
    「自分には向いてない」と悩んでいる人も今一度、営業としての適性を見直してみてはいかがでしょうか。

    2-1. 営業マンに必要な資質、向いている人の特徴

    営業職に向いているタイプ ――― それは第一にやはりコミュニケーション能力に長けている人です。
    それよりも相手のニーズを読み取る観察眼と洞察力だとか、実は事務的な要素の仕事もあるから事務処理能力やタスク管理能力も必要だとかいろいろ言われてはいますが、これらはすべてコミュニケーション能力が大前提にあってこそ成立するもの。
    コミュニケーション能力があると自負しているような人は、自信をもって自社の商品やサービスについて語り、相手に勧めることができますし、雑談力も高い場合が多く話が弾むため必然的に成果もあがりやすいのです。

    もうひとつ、必要な資質は高いストレス耐性
    営業はどうしても迷惑がられる、断られるという場面が多発する仕事ですので、落ち込みやすい人や負の感情をあとあとまで引きずるタイプは向いてないと言えます。
    営業向きの人は基本的にポジティブな考え方ができる人です。
    但し、ポジティブとは言っても単に「売れる」と自信を持つだけではなくうまく進まなかった商談や交渉があったとしてもすぐに次の打ち手に取り掛かることができる、気持ちの切り替えが上手であること
    (ストレス耐性については「ストレス耐性の低さを直視する」(Decide+)で特集しています)

    営業での成果は件数に比例するものではないものの、それでもアタックする先の数を増やすことは大事なプロセス。そのためにも目標を達成する常に前向きな心構えが必要なのです。

    営業マンの適性について、より詳しく知りたい方は「決定版。営業職の転職で活躍する人物特性」もお読みください。

    2-2. 営業への苦手意識は克服できる

    では、例えば人見知りだから、話し下手だからと言って「向いてない」と決めつける必要があるかといえば、そうでもありません。
    営業への苦手意識は克服することも十分可能です。
    というのも、営業は持って生まれた才能ももちろんありますが「スキル」として後天的に身につけることもできるものだからです。単純に経験を積むことで能力や自信がつく場合もありますし、先輩の営業スタイルを盗んでみるだけでも効果はあります。

    但し、もともと苦手意識があったり適性が低い場合には営業手法によって向き不向きは確実にあるため、難易度の高い営業職は避けた方が無難でしょう。

    スキルアップで苦手意識を克服したい。

    2-3. 自分は営業に向いているの?適性診断を受けてみよう

    自分では営業に向いてないと思ってるけど、あるいは向いてないと言われたんだけど、自分では判断もつかない。自分の適性もよくわからない。
    そんな人は、適性診断を受けてみましょう。
    Star転職では、無料診断ツール「自己PRレポート」をお勧めしています。
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    診断で得られた結果から客観的に自分の資質を見直し、課題を把握することもできるため、これから初めて営業に挑戦する人、今営業職についていてこれからも辞めるつもりがない人にももちろん役立てていただけます。

    3.つらい!今すぐ辞めたい!という人は転職を積極的に考えよう

    診断ツールを使って自分なりに営業スキルを磨く工夫をするのもひとつですが、とにかくつらいから今すぐ辞めたい!という人は、無理して営業を続ける必要ももちろんありません。
    仮に適性があるという結果だったとしても、他の要因(現職の人間関係など)によって退職を考えることもあるでしょう。
    いずれにせよ、心と体にあまり負担をかけ続けるとうつなどの深刻な症状を招きかねません。

    そこで、営業を続けたいという人は自分にあった営業手法なり自分にあった会社なりを見つければいいのですが、「営業自体を辞めたい」という人は「これまでよく頑張った!」と自分をねぎらい、職種を変えての転職を検討しましょう。

    営業以外の職種というと、いろいろなものがあります。
    広報、企画、マーケティング、コンサルティング、技術職、事務職・・・。
    年齢・経験の有無により転職は厳しい場合ももちろんありますが、若いうちであれば未経験でも挑戦してみるべきです。できれば、自分のこれまでの経験が多少なりとも活かせるフィールドが良いでしょう。例えば、職種が未経験であっても同業種・類似業種の会社。
    純粋に挑戦してみたいと思える分野であることも大事です。

    迷いがなかなか解消されない場合は、転職エージェントへの相談もおすすめです。
    転職エージェントとの面談は企業の人事面接とは違い、採用・不採用が決まるような場ではなく進むべき方向性を一緒になって考えるためにあります。
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    3-1. 営業から事務への転職の可能性と営業職の経験を活かせるポイント

    さて、ここで営業職からの転職先職種として人気の高い事務職についてお話ししたいと思います。
    結論から言うと、営業職から事務職への転職はやはり未経験では難しいことが多いです。
    なぜなら、そもそも事務職は人気職種で、事務職経験のある転職希望者も大勢いるため、未経験ではどうしても劣勢にならざるを得ないからです。

    ただし、営業と事務はいわば両極端にあるような正反対の職種、と思われている方が多いと思いますが、それは実際そのとおりである部分ももちろんありつつ、実は共通項もあるのです。

    営業職はコミュニケーション能力が命なのは前述のとおり。
    では、事務職にはコミュニケーション能力は求められない――― これは果たして真実でしょうか。
    答えは、「否」です。
    なぜなら、営業職が対外的なコミュニケーションを必要とする職種であれば、事務職には社内コミュニケーションに長けている人が必要だからです。
    事務職だからといって、全員が毎日一日中黙って自分の仕事だけをこなしているわけではなく、部署内の連携や他部署とのやり取りに従事する時間は意外と多いものです。
    事務に転職するのであればやはりPC操作や書類作成など基本的な事務スキルは必要になりますが、そこにコミュニケーション能力が付加価値として働くケースも往々にしてあります。

    更に、事務職に就いている社員は多くの場合「現場」の状況がわからず、そのために営業部門などとのやり取りに苦慮することもよくあります。
    例えば、同じ社内で営業部門から事務部門への異動が叶うようであれば、それまでの経験と現場知識を活かして、社内の複数部門をまたぐ取りまとめや調整に一役買って出ることもできるでしょう。
    このように、営業職から事務職への転向にも、基本的な事務業務をこなすことができるスキルがあることが前提ではありますが、営業職経験者だからこそできるアピール方法が存在します。
    事務職の中でも、営業事務や人事、総務、経理などは社内コミュニケーションが重要な職種であり、持っているスキルを活かせる可能性がある場だといえます。

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    3-2. 営業を卒業するなら若い方がいい。
    年齢を重ねていればそれなりの努力が必須

    最後になりますが、30代に突入している方からもよく、「未経験だけど他の職種に・・・」という相談がありますが、当然ながら年代によっても状況は変わってきます。
    参考までに、年代別の状況はだいたい以下のとおりです。

    ■ 20代前半
    未経験でチャレンジできるフィールドはまだまだ広い。経験・スキル不問での転職も可。
    積極的にやりたいことに挑戦しよう。
    ■ 20代後半
    未経験での職はまだ可能だが、「全く何もできません、教えてください」では難しい。何かしらこれまでに身につけたスキルや知識を活かすことができるフィールドに行くのがベター。
    ■ 30代前半
    持っているスキルや知識を活かすことはもちろん、新たに挑戦する分野の資格やある程度の経験がなければ厳しい。未経験での転職は敬遠されることが多くなる。
    ■ 30代後半~
    未経験での他職種への転職は可能性低い。
    専門性・難易度の高い資格を取得してその分野に行くか、条件をかなり落として臨むしかない。それでも敬遠する企業がほとんど。

    何でもそうですが、未経験で何かに挑戦するためには本人としても柔軟性やチャレンジ精神、活力を要しますし、企業側としても将来的に活躍する人材に育て上げるためのコストや労力などリスクを負います。
    若いうちであれば本人と企業側の条件も折り合いやすいですが、年齢を重ねてしまうと本人も知らずに新しいことを吸収できる能力が失われていたり、企業側も若い人員に年上の指導をさせる必要が出るなど組織のバランスが崩れたりすることから、なかなか難しいのが実状です。

    4.まとめ

    いかがでしょうか。
    営業がどんな風につらいか、どんな営業がよりつらいかは営業マン自身が一番よくわかっていると思います。
    社会人という立場になると「あきらめる」「身を引く」という行為をすること自体なかなか難しいものですが、早い段階で転職するという決断をする選択肢もあるのです。

    みなさんの営業でのスキルアップ、営業からの転職が成功されますよう、心より願っております。
    転職エージェントへのご相談もお待ちしておりますのでぜひご活用ください。

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