【リクルートとは】総ざらい!リクルートグループの文化、事業、ヒト

ビジネスの場面で「リクルート」という言葉に触れることは避けて通れないほど、リクルート精神、リクルート文化、リクルート出身などなど、「リクルート」が社会にもたらす影響は計り知れないものがあります。

ここでは、「なんとなくわかるけど実際にリクルートってどうよ」という方やリクルートへの転職を志す方に、リクルートの文化・事業・ヒトに着目して洗いざらいお伝えしたいと思います。
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1.リクルートの“文化” いまも昔も江副浩正氏の賜物

リクルート文化を語るにあたっては、リクルート創業者である故・江副浩正氏の存在が欠かせません。江副氏による**「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」**はリクルートの旧社訓でもありますが、現在でもリクルートグループに深く息づいており、現在の経営理念・企業文化もこの言葉が基盤となっています。

リクルートが「人材輩出企業」と言われるほど出身者から多くの起業家が誕生しているのも、『近い将来独立する』と社員が堂々と言い放つことができる独特の文化によるもの。
個を尊重し、挑戦する人を応援する ――― 言葉にするのは簡単ですが、それを口先だけでなく本当に実現しているのがリクルート文化です。

例えば、何か新しいことをしようとするとき・・・
日本の会社組織で一番多いのは上司から「こうしろ」「こう考えろ」と指示を受けて動くパターンです。いわゆるボトムアップ傾向の組織であれば「どうしたらいいと思う?」と聞かれることもあるかもしれません。
ところが、同じ状況、同じ場面でリクルートであれば**「お前はどうしたい?」「なぜ?」**という問いが投げかけられます。
似たような質問ですが、明確な違いがあることがおわかりでしょうか。
「どうしたらいい」では他人・世間一般の価値観が邪魔をして、実は「個」の考えが入り込む余地が制限されているところ、「どうしたい」と問われたら、その答えは自分の中にしかありません。自分の考えやその目的・理由、ビジョンと向き合うしかなく、また、それが「個」を伸ばすものでもあります。
**リクルートの企業文化に象徴的な「起業家精神」や「個の尊重」**は、上記の江副氏の言葉を社員全員が社内コミュニケーションを通じて実践できる「お前はどうしたい?」「なぜ?」のやりとりから醸成されたものなのです。

2.リクルートグループの“ヒト” 共通の特性は「自走する力」

リクルートへの転職で採用されるためには、求められる素養を備えていることと、どうなりたいか、どうありたいかがはっきりしていることが何よりも重要で、それがあれば知識やスキルについては入社後にでもキャッチアップできるものとしてさほど見られません。

グループ横断で求められるのは、第一に**「圧倒的な当事者意識」
先ほどの「お前はどうしたい?」もそのひとつですが、自分がどう考え、何をするべきだと思っているのかを常に意識し、頭の中で考えるだけでなく行動の軸とすることです。
次に、これを後押しする
「考え抜く・やり抜く姿勢」(達成意欲)、「広く・深く学び続ける姿勢」(成長意欲)、「チームとしての協働を追求する姿勢」(協働性)**が並びます。
総じて、仕事を自分自身のものとして捉え、自分で学び、周りを巻き込みながら最後までやりきる力、つまり「自走する力」が求められるということです。
明確な目的を持ち、そこから逆算してマイルストーンを置き、継続的にコミットしていける人材だけが活躍し、生き残れる組織です。

なお、江副氏が晩年に遺した**「マネージャーに贈る言葉20章」**もリクルート精神の源にある考え方として、マネージャー層にはもちろん、これから成長しようという層まで、幅広く参考になる内容となっています。

3.リクルートグループの“事業” カスタマーとクライアントを結ぶリボンモデル

リクルートグループには、グルメ、旅行、美容、ファッションなどの日常消費領域におけるものから、進学、転職、結婚、出産、マイホームなどライフステージ別の需要に応えるものまで、多岐にわたるサービスがありますが、すべてのサービスに共通するのは2つのお客さまがいることです。
「カスタマー」と呼ばれるのは、リクルートグループが発信する情報サービスの利用者(ユーザー)側で、「クライアント」と呼ばれるのがリクルートグループのサービスを使って情報を発信する側。流通においては対局に位置するカスタマーとクライアントの間に立って両者をつなぎ、結ぶのがリクルートです。その中で、単純にクライアントの情報をカスタマーに届けるだけでなく、カスタマーに対しては潜在ニーズや可能性の提案、クライアントに対しては未開拓のカスタマーとの出会いを提供することで、「まだ、ここにない、出会い」(=新しい価値)を創り出すことがリクルートの役割。
この事業構造はその形から**「リボンモデル」**と呼ばれています。

リクルートの目指す世界観『FOLLOW YOUR HEART』――― テレビやラジオのCMなどで耳にされたことがあるのではないでしょうか。
これは、誰もが希望と機会に満ち、自分の人生を自分で決める豊かな社会の実現を目指すことを意味していますが、リクルートではB to C(企業と人)、B to B(企業と企業)、C to C(人と人)すべてのビジネス領域においてカスタマーとクライアントのベストマッチングを提供することでこの世界観の実現を図る事業を行っているのです。

4.各事業会社のグループの中での位置づけ

リクルートホールディングスは287社(※2016年3月31日時点)もの連結子会社を抱え、その連結売上高は15,886億23百万円(2016年3月期)、連結経常利益は1,193億36百万円にものぼるカンパニー制の組織で、各社がそれぞれの事業領域・役割をグループの一員として担います。

リクルートの組織

主要な会社のグループの中での位置づけは下記のとおり。

株式会社リクルートホールディングス

 グループの経営方針策定・経営管理

株式会社リクルートアドミニストレーション

グループの経理・人事・総務・法務・情報セキュリティ機能
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株式会社リクルートコミュニケーションズ

 グループのクライアント集客ソリューション、Webマーケティング、メディア制作・流通・宣伝、カスタマーサポート

株式会社リクルートキャリア

社員募集・人材採用広告事業(リクナビ、リクナビNEXT)、斡旋事業(リクルートエージェント)、選考支援事業
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株式会社リクルートジョブズ

 アルバイト・パート・派遣・正社員など多様な働き方に対応する人材採用広告事業(タウンワーク、フロム・エーナビ、はたらいく、とらばーゆ)
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株式会社リクルートスタッフィング

人材派遣事業

株式会社リクルートマネジメントソリューションズ

 経営人事領域のアセスメント、コンサルティング、トレーニングの提供

株式会社リクルート住まいカンパニー

 住まいに関する「借りる」「買う」「建てる」などあらゆるニーズに対応する情報発信(SUUMO)
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株式会社リクルートマーケティングパートナーズ

 結婚(ゼクシィ)、進学(リクナビ進学)、教育(スタディサプリ/Quipper)に関する情報発信

株式会社リクルートライフスタイル

 旅行、グルメ、美容、学び、通販、共同購入クーポンなど(ホットペッパーグルメ、ホットペッパーBeauty、じゃらん、ケイコとマナブ、ポンパレなど)
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活躍する人物特性はこちら

番外編 元リクルートグループの会社、リクルート出身者が起業した会社

株式会社コスモスイニシア
株式会社ネクスト
大和ライフネクスト株式会社株式会社マードゥレクス

5.リクルート神話の是非Q&A

ここでは、リクルートにまつわる数々の神話について、Q&A方式でお答えしたいと思います。

Q1. 独立って本当にできるの?
A1. できます。実際にリクルート出身の起業家は多く、その後もベンチャー企業の社長として活躍を続けている人も大勢います。リクルートでは退職を「卒業」と呼び、「卒業生」同士の交流も盛んです。挑戦する人を応援する環境で、独立しやすい風土が定着しています。採用面接で「独立する」と言い切っても全く問題ない、珍しい会社です。

Q2. リクルート出身者が多いけど、皆活躍できてる?
A2. 「皆」が活躍しているかといえば、そうではありません。ただ、Q1でも書いた通り、リクルートには独立する人を応援する風土があり「起業家精神」を企業文化のひとつとして挙げるほどなので、実際にリクルートを飛び出して活躍している人の絶対数は多く、またその人たちが目立つということが言えます。

Q3. 「顔採用」があるってほんと?
A3. 「顔採用」と言っても、美形かそうでないかということではなくいわゆる「目力」と言った方が近いでしょうか。もちろん、採用担当者も人間ですからかわいい・きれいな女性、イケメンは好印象にはなりがちですが、ポイントは「目」です。とは言っても目の大きさや形ではなく、「やるぞ」という力のこもった目をしているか、表情に好印象を与える輝きがあるかどうかです。なお、就職活動のために学生が整形手術を受ける「リクルート整形」もリクルートグループとは関係ありません。

Q4. 学歴はどこまで見られる?
A4. リクルートでは学歴ありきで間口を狭めるようなことはしていませんが、書類選考・面接・適性試験などを経て総合的に採用の是非を判断した結果、採用されているのは結果としていわゆるMARCHクラス以上の人がほとんどとなっています。

Q5. 適性テストはどこまで見られる?
A5. リクルートの選考では適性テストはwebテストで行われることもあり、また、適性テストは訓練で点数を上げることも可能なことから本来の実力を直で示すものではないとの考えで、極端に適性テストの結果・点数などを重んじるようなことはしていません。それよりも人物面重視で深堀される面接での受け答えの比重が高いと考えてください。