営業職で異業種への転職。成功する秘訣とは

営業で異業種への転職を希望する多くの場合は、年収を上げたいという志望動機です。根底にこの志望動機を持つことは、全く問題ありません。むしろ、営業職では当然の欲求とも言えます。

実は4人のうち3人という割合で異業種への転職をしているというデータもあります。
異業種への転職で年収を上げることは可能です。転職するだけで年収が上がる場合もあれば、転職して1、2年成果を出すことで年収が上がる場合もあり、パターンは多種多様です。

しかし、年収を上げたいという思いだけで転職すると失敗する可能性が高いことも、ここでお伝えします。

異業種への転職で、年収アップを実現し成功を収めるためのノウハウと、文末では成功事例・失敗事例をお教えします。参考にしてみてください。

合わせて、「 年収1000万円プレーヤーへの転職 稼げる営業になるカギとは 」も読むことをおすすめします。

1.異業種への転職 成功のポイントとは

異業種への転職は可能ですが、成功確率は決して高くはないため、安易におすすめはできないのが実情です。
転職するのであれば、なるべく同業種・同業界で転職した方がスムーズに成功するでしょう。業界のトレンドから業界マップなど、蓄えてきた業界知識がそのまま使えるわけですから当然ですね。

そうはいっても、「同業界ではすでに成功を収め、もっと上を目指したい」という想いを抱くのももっともです。

では、ステップアップするために、異業種への転職で成功するためのポイントは何なのでしょうか。
3つの重要なポイントがあります。

  • 年齢
  • 対象顧客:対法人営業(BtoB)か対個人営業(BtoC)か
  • 扱う商材:有形商材か無形商材か

※対象顧客による営業手法のポイントは「 BtoB営業(法人営業)とBtoC営業(個人営業)の違いとは ~営業で成功するための攻略法~ 」を参考にしてください。

それぞれ詳細についてご説明します。

1-1. 年齢によって考え方と行動を変えましょう

20代か30代かで圧倒的な成功確率の差

営業職に限ることではないのですが、異業種での転職では、一般的に27,8歳までの年齢を求められることが8割以上です。それはなぜだと思いますか?
異業種でも通用する”ポータブルスキル”を考えれば自ずとわかります。

少し質問を変えて
業種・業界に関係のない、いわゆる”ビジネススキル”は、どのくらいの期間があれば覚え、身に付きますか?
3年で一人前になれ、とよく言われますね。
ですから、一般的に3年でビジネススキルを身に付け、5,6年で成果を出すというのがボーダーラインと考えられています。

話を戻して、年齢が27,8歳ということは、大学を浪人・留年せずに卒業した場合、社会に出て5,6年ということになりますね。
そうなんです。

業界・業種に関係なく”通用するビジネススキル”が身についているであろう年齢が27、8歳なのです。

つまり、「27,8歳を超える年齢の場合は、時間をロスしてしまっている可能性が高い」と見られてしまうのです。
業界特有の知識や経験、さらにはその会社独自のルールや社風・・・など、異業種・異業界や別の会社では「不要」とされるものに時間を費やしてしまっている可能性が高いのです。

ですから、30代で異業種への転職を考えている人は、”その年齢である相当な価値”をきちんと伝える必要があります。

20代、30代 それぞれに市場価値はある

勘違いしてはいけないのは、30代でもゼロパーセントではありません。
30代でも価値をきちんと把握して、伝えることができれば、十分に転職して成功することができます。

20代であれば、ビジネススキルも身に着け、幾分かの実績も積んでいるはずです。実は20代はそれだけで十分です。業界や企業ごとの知識を与える必要はありますが、教育するコストが抑えられ、即戦力として期待できるためです。

では、30代ではどうでしょうか。大きく3つパターンがあります。
1.マネジメントスキルがある
2.新規事業のための知識・経験を持っている
3.魅力的な顧客を連れていける

最も大きいのはマネジメントスキルでしょう。これは、営業を超えたポータブルスキルになり、一気に市場価値が高まります。5~10人を束ねた経験があれば十分でしょう。

2つめは、現職の業界・業種に対して将来的に進出を考えている企業は、その知識・経験は異業種であっても価値が高くなります。近年では、ITは確実にそうですね。これまで縁遠かった業種でも、これからはIT無しに拡大は図れません。

最後に、魅力的な顧客と信頼関係が築けており、次の転職先にも連れていける場合は、それも十分に価値になります。しかしこれだけは個人のスキルとは呼べず、顧客を連れていけても連れていくのに失敗しても、1,2年後にはお払い箱となることが多く、当社ではおすすめできません。

30代で異業種への転職を考えているのであれば、これらのいずれかは保有しておく必要があります。

2.近いスタイルになる対象顧客を選ぶ

※この対象顧客と、次の扱う商材について詳細の説明を知りたい方は 【完全版】営業とは何か―営業の本質と真髄、その全てを学ぶ を参考にしてください。

“異業種”に挑むということは、自ずと商材は変わることになります。
そのため、対象顧客については基本的に変えない方が活躍しやすいことを前提にしてください。

例えば、スーパーマーケット(いわゆる量販店)向けに日用品を売っていたのであれば、日用品ではなく食品を売るという転職は◎です。
量販店の市場動向がわかっていることと、業界特有の慣習などにも通じているハズだからです。

同様に、医療業界や学校法人、官公庁なども特殊性が高いだけに、対象顧客は変えない方が経験・スキルを活かしやすいでしょう。

2-1. 最大の違いは、決裁者が誰か

対象顧客は「対法人」か「対個人」・・・つまりBtoBかBtoCかです。営業手法の違いもありますが、最も大きな違いは、決裁者(意思決定者)が誰かという点です。
BtoCの場合は、対面して話した人もしくはすぐ隣にいる人がほぼ100%決裁者です。
その点、目の前の人に集中して営業行為を行えば良いのですが、BtoBの場合はそう上手くいかないことが多いのが実情です。

社長や取締役が商談の相手であれば、それは決裁者と見て良いでしょう。しかし、往々にして「担当者」が最初に出てきます。
担当者から始まると、その上の上司、さらにはその上の部長、そして役員・・・と決裁者が次々に現れるパターンが多いのです。

当然、BtoC営業よりもBtoB営業の方が難易度が高くなります。

2-2. 購入(受注)までの時間も重要な要素

購入してもらうまでの時間にも大きな差があります。

一般的にBtoBは購入までの期間が長く、BtoCは購入までの期間が短いことが多いです。それは金額の大きさと比例しています。そういう意味で必ずしもBtoBが長くBtoCが短いというわけではございません。やはり保険や不動産、金融、自動車などはBtoCの中でも特殊な業界と考えられます。

特に30代であれば、異業種でもBtoB営業をしている人であればBtoB営業を、BtoC営業をしている人であればBtoC営業を選ぶべきです。
全く勝手が異なるためです。

短期間で顧客を掴んで売る人を「狩猟型」、種を撒いて肥料や水という情報・企画を与えて顧客を育てながら売る人を「農耕型」と言ったりしますね。BtoCにおいては、基本的に狩猟型でなければ顧客を次々に逃していくことになることが多いのです。目の前の顧客に購買してもらうまでどのように誘導するか・・・そのための手法・話法がスキルになります。

一方、BtoB営業は1回の商談で即決となるケースの方が稀で、長く信頼関係を築くことも含め長い期間必要となることが多くあります。粘り腰とも言えますが、長期に渡る戦略・戦術と長く付き合う粘り腰、そして収穫のタイミングを見定める勘が必要になります。BtoBとBtoCに必要なスキルはこのように全く異なります。

20代であれば、スキルアップ・キャリアアップという観点でBtoC営業からBtoB営業への転身も受け入れる企業はありますが、それ以外の場合は現職(前職)と同じスタイルの業種を選んだ方が成功しやすいでしょう。

3.20代は商材の難易度を上げて、30代は維持がベスト

3-1. 有形商材と無形商材の壁は高い

有形商材とは、その名の通り形のある「商品」のことで、例えば食品や電化製品、自動車、時計、医薬品・・・などなど日用品から嗜好品まで多種多様です。
メーカーや商社(問屋)がメインの業界になります。

無形商材とは形の無い、「サービス」を提供するということで、例えばコンサルティングやシステム、広告などが当てはまります。

商材の例を見てわかるように、日常で接点のある「有形商材」は売りやすく、接点も少なければ目にも見えない「無形商材」は売りにくくなっています。
営業としても、ハードルは圧倒的な違いがあります。

無形商材では、反響営業が多いこともありますが、商談からクロージングまでのプロセスマネジメント力と協働性が重要になります。無形商材では、一人で完結することは少なく、社内外の人に協力を得ながら最終商品を納品することが多いためです。

一方の有形商材は、リード獲得からアクション数(行動量)が重要になります。商品によりますが、あまりにも的が外れていなければ、一定確率でニーズがあるので売上と行動量が比例することが多いです。もちろん、年数を経て効率化することも大切になりますが。

3-2. 有形商材でおすすめの業種

重要になるのは、物流と商流と商品単価です。

形が有るため、必ず”物流”が絡みます。海外から輸入するものがメインなのか、国内流通がメインなのか。温度帯が冷凍なのかチルドなのか常温なのか。それだけで、必要となる知識は全く異なります。

単価も、数百円のものを大量ロットで売る営業と、1つ数百万円するものをコツコツと売る営業とでは、営業手法が異なります。

異業種への転職で、有形商材の業種への転職を考えている場合は、物流と単価が今の業種と近い業種を選ぶようにしましょう。
例えば、製菓商社(問屋)から文具メーカー。異業種ですが、物流は賞味期限が無い分よりわかりやすくなりますし、単価も大きくは変わりません。

無形商材から有形商材への転職を考えている人は、”物流”という考え方に馴染む必要はありますが、売る商材としては売りやすくなると思いますので、これまでの人生で縁のある業界・業種を選ぶと情熱も傾けられ、成功する確率は高まるでしょう。

3-3. 無形商材でおすすめの業種

無形商材は、難易度が高いですが、それでも入りやすい業種はあります。

最も入りやすいのは、保険・不動産・人材です。

保険と不動産は、対個人営業になるため無形商材でも、営業力に自信があれば売りやすいと言えます。
また人材は、ニーズのヒアリングから提案まで行うというフォーマットは無形商材そのものですが、ニーズのパターンがある程度決まっており、無形商材の中でも活躍しやすい業界です。

有形商材から無形商材へとステップアップを考えている人は、人材業界はおすすめです。人材業界から、IT広告やITサービス、コンサルティングなど幅広い無形商材業界へとステップアップしていくパターンも多く存在しています。

4.異業種への転職で年収を上げるポイント

4-1. 年齢による「異業種」の考え方

営業スタイルによる難易度と年収の関係

これまでの内容から、対象顧客と扱う商材は掛け合わせて判断する必要が見えてきましたでしょうか?
一度、難易度と合わせて表にしてみましたので、下記を参考にしてみましょう。

対象顧客×扱う商材
難易度 高 対法人営業×無形商材
対法人営業×有形商材
対個人営業×特殊商材(保険・不動産・金融・証券)
対個人営業×無形商材
対個人営業×有形商材
難易度 低 販売職

<表1.営業スタイルと難易度>

あくまで傾向ですので、参考までに。

現実的な話では、難易度の高さと年収の高さは比例傾向にあります。
つまり、異業種への転職で年収を上げたい場合、営業スタイルとして難易度を上げる必要があるのです。

20代は2段飛ばしもOK。30代は変えない方が得策

20代であれば、表1の難易度別の営業スタイルについて、現在のスタイルから2段飛ばしまで可能です。
具体的には、BtoC営業で無形商材を売っている人は、BtoB営業で無形商材を売る業種への転職も可能性はあります。
あなたの想い次第です。

20代であれば、今後目指すキャリアに合わせてチャレンジしてみましょう。
もちろん、無駄に飛ぶ必要はありません。

ただし、20代であれば難易度を下げる形の異業種への転職はおすすめしません。
よっぽどの想いがあり、ライフワークとすると心の底から言える場合は構いませんが、それ以外の場合は取返しのつかない転職となる場合があるので、難易度は変えない範囲での転職か上に上げる転職をおすすめします。

30代であれば、そもそも異業種への転職はおすすめできませんが、どうしてもしたい場合は、営業スタイルによる難易度の変わらない異業種を選びましょう。
対象顧客も商材も大きな枠で変えない範囲であれば、活躍できる可能性はあります。

BtoBで有形商材を売っているのであれば、同じくBtoBで有形商材を売る営業に。
例えば、先に挙げた菓子商社(問屋)から文具メーカーへの転職で、どちらも小売店向けの営業(BtoB)だった場合は、かなり近しいですね。

ハードルを下げる形なら30代でも可能性はあります。例えば、無形商材から有形商材への転職ですね。
無形商材から有形商材への異業種転職であってもハードルが少し低くなるのは、加工食品や日用品、化粧品、ペット関連商品、たばこ、アパレルです。消費者として馴染み深い商品のため、仕事で携わっていなくても個人的に知識を持ちやすいためです。あとは業界的に人気の低い業界はハードルが低くなります。

このように30代での”異業種”は範囲を狭めて考えましょう。

4-2. 異業種への転職で年収を上げるには

ロジックで売る?人間力で売る?

営業スタイルとして、大きく企画提案型と値引きプッシュ型に分けることができます。

値引きプッシュ型は、商材そのものは他社と差別化できておらず値引きなどのお得感もしくは人間関係などの寝技で売るタイプの商材です。
業界に歴史がある場合は、このタイプの営業手法が多く存在しています。文字だけみると簡単なように見えますが、これも1つのスキルで、スキルの高い営業はBtoBでもBtoCでも通用します。

企画提案型は、世の中にまだ無い商材、圧倒的な差別化が図れている商材などで、提案企業側に対して商材の理解を得ることから必要な営業スタイルです。そのため聴く力(傾聴力)と企画力(発案力)が必要な上、スケジュール管理能力、人を巻き込む力など複数の能力が必要な営業スタイルになります。

往々にして1人の営業だけで解決することは無く、社内外の幅広い人を巻き込みながら売ることまで持っていかなければなりません。企画提案型営業が得意な人は、その後管理職を期待されるため、企業側も幹部候補として期待することが多く、転職市場に少ない傾向にあり、貴重な人材とされます。

値引きプッシュ型か企画提案型かは、人によって合う合わないが明確にあるので自身の得意とする営業スタイルを明確にして、どちらか選んだ方が良いです。もちろん経験・実績があった方が転職はしやすくなりますが、これまでの条件と異なりポテンシャルでも営業力が計ることができる条件です。自身の過去を見つめなおしたり、同僚や友人に相談してみたり、自己PRレポートを使ってみて、自分にあった営業スタイルをみつけましょう。

プッシュ型営業なら保険・不動産でインセンティブ狙い

人間力で売るプッシュ型営業で、年収を上げるなら腕一本でのし上がれる保険・不動産がおすすめです。もちろんリスクはありますが、成功出来れば年収1000万円超えも現実的な範囲です。人間関係の構築が得意な人は、保険・不動産業界でも成功する確率が高いです。

逆に、深い人間関係を築くのが苦手な人は避けた方が良いでしょう。もう1つの企画提案型の営業で考えましょう。

提案型営業ならコンサルが最終形?

いわゆるBtoB営業で無形商材が提案型営業の高みです。ITシステムの営業も良いですし、提案も得意で人間力にも自信があるのであれば、広告業界も合うでしょう。
広く通用しそうなのが、コンサルティング業界です。得意とする業界の知識を活かして、活躍が期待できます。

ただし、これらは”営業”としての活躍だけで考えた場合です。

先にお伝えした通り、提案型営業が出来る人は、事業企画や経営企画も出来る可能性も高く、会社からも期待したい次のポストです。コンサルティングとしての活躍も良いですが、長く活躍できる経営企画や事業企画といったポジションを狙い、経営幹部として活躍する・・・それも年収を上げるキャリアパスになります。

5.異業種への転職における成功事例と失敗事例

ここまで、営業を細かくみてきましたが、異業種への転職で活躍できるポイントが見えてきましたか?
きちんと、自分のキャラクター特性と、今後のキャリアを見据えて選べば、成功率がグッと高まります。
実際の具体的な例を見て、参考にしてみましょう。

事例1. BtoB×有形からBtoB×有形への異業種転職
成功事例

山田さん(仮名)(28歳 女性)
地元密着型の歴史ある食品メーカー 営業 ⇒ 教材出版会社 営業
年収: 400万円  ⇒  500万円

【成功のポイント】
◎山田さんの強みであるニーズ把握力を活かせる環境
◎対象顧客が、学校法人と特殊でありながら同じであった

【詳細】
前職では、歴史ある会社だったこともあり年功序列の評価制度で、商品も決まったものを毎年決まった地元の学校に納めるというスタイルで変化に乏しい会社でした。その転職ため、担当した学校との関係作りが重要視されており、いわゆるルート営業のスタイルでした。商品や地元密着の点が大好きで入社したのですが、固い社風のため息苦しさを感じ、もっと自分も頑張りたいし、頑張りが反映されるような社風の環境を考えたいということで転職を検討。

顧客から信頼され、悩みを聞き出すことが得意ということだったため、ニーズを聞き取って商品・サービスを作りだす社風の企業に絞りました。顧客はあえて変えることなく、教材を学校法人に対して販売している出版社の営業職があったため、転職を決意。
対象顧客の特徴もすでに把握していたため、商品の特徴を覚えるだけで、山田さんの強みを活かしすぐに活躍することが出来たようです。

事例2. BtoC×特殊(金融)からBtoB×無形への異業種転職
成功事例

斎藤さん(仮名)(27歳 男性)
証券会社 リテール営業  ⇒  人材広告会社 提案営業
年収: 480万円  ⇒  530万円

【成功のポイント】
◎プッシュ型から強みを活かせる提案型への変換で成功

【詳細】
実は、斎藤さんは今回の転職で営業職から職種を変えての転職を最初は希望していました。しかしよく話を聞いてみると、前職の営業スタイルがプッシュ型で顧客に合う合わないに関わらずとにかく売ることを目的とした営業スタイルを求められていたようなのです。斎藤さんとしては、”ノルマのみが求められる営業”から脱却したかったようなのです。

ですので、顧客に寄り添い、悩みを聞き出して解決する提案型営業があることをご説明。最初は半信半疑でしたが、業界特性も含めてご説明し、納得した上で「営業への転職を希望」した状態で転職活動へ。もちろん、売上目標は設定されているようですが、斎藤さんの人柄とマッチした提案型営業で伸び伸びと仕事に取り組んで、成果も出ているようです。

事例3. BtoB×有形からBtoC×特殊(保険)への異業種転職
失敗事例

五十嵐さん(仮名)(34歳 男性)
電化製品 ベンチャーメーカー ルート営業  ⇒  保険会社 リテール営業
年収: 500万円  ⇒  500万円

【失敗のポイント】
×現状から逃げた選択で、自身のキャリアや特性とのマッチングを無視した
×無理がきかない年齢

【詳細】
この事例は、残念ながら失敗してから相談に来られた方です。
新卒から約12年に渡り電化製品業界で営業として活躍されてきたのですが、ベンチャー会社だったため社内での動きの取り方がうまくいかず、成績に伸び悩んでいたようです。その結果、「個人の力が発揮できる環境」「年収を上げたい」という想いで保険会社に転職。最初は、以前のお客様や元同僚を相手に売上を作ることが出来たため年収は維持出来たらしいのですが、キャラクターとしてプッシュ型ではなかったため、その後営業成績に伸び悩み、結局10ヶ月で前職の会社に戻られました。

キャラクターとしてミスマッチだったこともありますが、対象顧客を法人⇒個人に変え、さらに商材まで有形⇒特殊(保険)に変えるという荒業を34歳でやるのは、なかなか成功は難しいです。 年齢的にも、一営業としての成功を求めるのではなく、マネージャーポジションを狙うか、経験を活かして事業企画などの企画職へのキャリアアップをアドバイスしています。