未経験職種で転職成功する自己PR・志望動機 対策と例文・回答例

未経験だから”気持ち”で勝負? 未経験だから”経験”が大事!

第二新卒や20代に多い「未経験職種への転職」。この時に最も苦戦するのが自己PR・志望動機です。
経験者に比べて不利なのは覆せませんが、ポイントを抑えれば選考で有利に立つことができます。

具体的な質問例&回答例も揃えていますので、対策を練って転職に臨みましょう!

「頑張る気持ち」ではライバルに勝てない

求人広告でよく見る<未経験者歓迎>
「未経験者を優先的に採用している」と勘違いしている転職希望者をよく見ます。

しかし募集企業の本音は「実務経験者が欲しいけどなかなか集まらない。ハードル低く見せて間口を広げるからとにかく応募してくれー。」というもの。
つまり、未経験者はテーブルには乗せるが“積極的に採用”とは思っていないのです。

実務経験者と未経験者が同じテーブルに乗ったら、採用担当者はどっちを優先するかは自明の理ですね。

未経験職種への転職で成功するには、実務経験者を上回る魅力を伝える必要があります。それは、単純な「頑張る気持ち」「精神論」を示すのは皆同じであるため足りません。
重要なのは、未経験でも成果を出せるという裏付けをアピールすることです。

未経験者だからこそ“経験”をアピールしよう

面接で、自己PR・志望動機として明確に伝えるべきポイントは2つ。

1.未経験でも成果を出すために準備した“努力”
2.実務経験の中から志望職種で有効となる“スキル

どちらも“気持ち”ではなく“経験”であることが重要です。
人は、気持ちは変わるもので行動実績(経験)は嘘をつかないものと考えられているためです。

未経験でも成果を出すために準備した“努力”

例えば、「志望職種に関連する資格の取得」「独学での知識習得」がわかりやすい行動実績(努力)です。

他にも応募先企業の業界や仕事と接点をもった経験・努力も業務への理解を明示することができます。

実務経験の中から志望職種で有効となる“スキル”

上記も大事ですが、最重要なのがスキル面の経験のアピールです。

職種に紐づかない、いわゆる“ポータブルスキル”を探してみましょう。

よく使われる業務経験としては、パソコンスキル、接客業務、アシスタント業務、社内部門間の調整業務、後輩・部下指導があります。
環境による経験としては、マルチタスク経験、人を巻き込んで動かした経験、変化対応経験、改善経験などもアピールしやすいでしょう。

質問&回答例 ~狙いと対策つき~

面接質問:まったくの未経験となりますが、やり遂げる自信はありますか?

質問の狙い

採用担当者は、「応募職種については未経験でも、●●で会社に貢献できる」と言えるものがあるかどうかを知りたがっています。
仕事内容に対する理解度や姿勢・考え方を知り、戦力になれそうかを判断しているのです。

この質問は、応募先企業での主業務が現職(前職)と大きく変わる場合によく聞かれます。
例えば、販売・営業から事務職や技術職などへの転身、あるいは事務から秘書受付・カスタマーサポート・技術職を志望した場合などが当てはまります。

時には「仕事内容がまったく違うので、難しくないですか?」など意地悪な言い方をする場合もありますので、動揺しないようにしましょう。

NG回答例

入社して業務に就いてみないと何とも言えませんが、どんな事でもチャレンジ精神が大切だと思っています。
一応、社内プロジェクトの進行管理の経験もありますし、パソコンについてはMOS資格を取得しておりますがお役に立つでしょうか?

採用いただきましたら、仕事に必要な知識をどんどん覚えて頑張るつもりです。

Good回答例

はい、自信があります。秘書は未経験ですが、事務職のキャリアは4年あり、パソコンの操作やビジネスソフトの活用に自信があります。
前職では、図表入りの会議資料や視覚効果を考えたプレゼン資料などの作成も行っておりました。

また、営業と開発セクションを横断する社内プロジェクトにおいて、部門間調整や進行管理を行ってきた経験は、役員のスケジュール管理や社内調整などの業務に役立つと考えております。

sentiment_very_satisfied【ここがポイント◎】 前職の業務を分析して、応募先での有効性をアピール

前職での担当業務を自己分析して、応募先企業でどう役立てて成果を出せるか、きちんと面接官に対してアピールできています。

志望職種の業務理解が前提となる話なので、「未経験なのによくわかっているな」というアピールにもなり説得力があります。

sentiment_very_dissatisfiedここがBad!
余計な謙遜表現が自信の無さ、意欲の低さと捉えられる
「やってみなければわからない」「●●経験はありますが、お役に立てますでしょうか。」といった謙遜した発言はNGです。
面接の場では、自信も意欲も前面に出して臨みましょう。

面接質問:前職経験を捨てるのは、やりがいがなかったということですか?

質問の狙い

面接官には、2つの確認したいポイントがあります。
1.本気度
2.仕事への取組姿勢

「本気度」とは、中途半端な気持ちで応募していないかどうかです。
特に前職のキャリアが目立つ人や、応募者が集まりやすい“人気企業”や“人気職種”の面接では質問されることが多いです。

また、転職理由や志望動機と関連して「仕事への取組姿勢」を突っ込んでいる変形質問でもあり要注意です。

「これまでどういうつもりで仕事をしてきたのか?」と疑念を抱いている人もいます。
面接官によっては、「前職の方が向いているのでは?」「応募いただいた職種は難しいんじゃないですかね」というように、圧迫面接と感じる言い回しをされる場合もあります。

NG回答例

その点については、強く否定はできません。
これまで自分なりに一生懸命に営業として成果を出してきましたが、好きな英語を使えず個性を活かせていないように感じており、やりがいはあまり感じられていなかったのが正直な気持ちです。
今回応募した海外営業でしたら、海外との英語を使った折衝が発生し、自ずと得意の英語を活かすことができると思いますので、やりがいを感じて一層頑張れると思っております。

Good回答例

周囲にはそう見えることがあるようです。
ただ私の考えは異なり、会社の顔として、対人折衝の役割を任され、チームとして達成することに大きなやりがいを感じていました。

1つずつのアクションをきちんと行うことが数字となって成果に結びつく感覚を身につけることが出来ました。

マーケットは異なりますが、御社であれば、これまで積み上げてきた営業経験を活かせると考え応募いたしました。
海外在住経験やTOEIC900点の英語力を活かして、海外営業担当として長く貢献したいと考えております。

sentiment_very_satisfied【ここがポイント◎】 前職の業務経験と応募職種との接点を肯定的に伝える

前職での経験を肯定的に話すことが重要です。上記に挙げた「仕事への取り組み姿勢」のチェックで「仕事を好き嫌いで選ぶ」のかどうかを見られるためです。

意地悪に、「だったら前職を続ければ良い」と言われても、プラスで貢献できるポイントを挙げていれば問題ありません。

sentiment_very_dissatisfiedここがBad!
誘導尋問に引っかかって、知らないうちに「青い鳥症候群です」と答えている
やりがいを感じるかどうかは本人次第。誘導質問に引っかからないようにすることが大事です。

「やりがいを感じなかった前職に見切りをつけて、夢や希望のある仕事を求めています」と言っているも同然と面接官は捉えます。