今回は、組織には入れたくないタイプの人材を見きわめる面接スクリプトをご紹介します。
組織やチームが良い状況でも、1人の存在でマイナスにしてしまう環境破壊型人材というタイプがあります。 意図の有無に関わらず、表立って周囲を批判したり、裏で不満をぶちまけるような攻撃的な行動を取ります。
このような和を乱す人材は、過去の話を深く掘り下げて周囲との関わり方をさり気なく聞くことで見抜くことができます。
<面接スクリプト>他人が関係していそうな過去実績から掘り下げる質問集
採用面接でよく使われる質問から抜粋しました。面接のどのシーンでも差し込みやすく、危機感を感じた際に素早く利用る便利な質問です。併用して多面的に判断することも可能ですし、もしどれか1つ選ぶのであれば、③が判断しやすいのでおすすめです。
★退職理由
①(在籍実績のある企業全ての)退職理由を教えてください。
★他人と一緒にやり遂げた経験
②ご経歴に記載されている●●の時に、目標を達成できた要因は何ですか?
(新卒・第二新卒の場合は、学生時代の経験でOK。例えばゼミ・研究室、学祭や部活動・サークル、アルバイト経験)
★対人関係
③業務上で、あなたの苦手なタイプはどんな人ですか?
減点方式の評価で本質を見抜ける度合:67%
マイナス人材を除くのがテーマなので、回答内容で減点要素がないかをチェックしましょう。
① 退職理由
社長や上司、先輩後輩など人に対する不満ではないかチェックしましょう。在職中に何か解決策を打って、解消しているエピソードがあれば再考の余地はあります。
一般的な退職理由としては、収入を増やしたい、成長したい、新しい職種に挑戦したい、など自らの努力に関わるものであれば健全な発想と言えます。
周囲の人が理由で退職すると言う応募者の場合、どんなにぶっ飛んだ人のエピソードが出たとしても、退職の起点が人であるため、入社後同じように人に対して不満を持つ可能性が高くあります。とくに「ウマが合わない」など理由をロジカルに説明できない人の場合、対人ストレスの感度が高く危険度は増します。
②他人と一緒にやり遂げた経験
リーダータイプでも、参謀役やサポーター型であっても、何らかの観点で他者との関わり方について触れて欲しいところです。
全く周囲の話に触れずに「私が頑張った」「私が凄い」の一辺倒だった場合は×です。
部下の成果を自分のものにする可能性もあります。
③業務上の苦手なタイプ
回答は3パターンに分かれます。
〇 「自律心がない人は苦手」と回答
例:時間にルーズ、身だしなみが汚い、返事だけは良いがその後何もやらない、いつも休憩している、しばしば嘘の報告をする など
△ 「他人が他人に危害を加えている人は苦手」と回答
例:男女に対する偏見が大きい、若手社員をパシリに使う、長い物に巻かれてコロコロと話が変わる など
×「自分に被害が及んでいる相手が苦手」と回答
例:ミスが多くて常に自分が尻ぬぐいをしなければならない手がかかるタイプ、自分に報連相がない、頭ごなしを怒ってくる上司 など
もし「特にいない」と回答してきたら「誰にでも苦手なタイプはいると思いますが、本当にいませんでしたか?」と再度問いかけてみてください。 それでも頑固に「特にいない」と言うのであれば、人とのコミュニケーションが不要な組織に属していたor組織との関わりを極度に避けていた のどちらかしか考えられず、協調性は低いでしょう。
解説:良い印象の回答だったら、さらに2段階深く掘ってみる
割とストレート気味の質問ではあるため、機転がきいたり、想定していたりすると、スムーズにそれらしい回答してくる可能性があります。
すぐに◎の印象形成をして次の質問にいくのではなく、さらに深掘って真相を突き止めましょう。ただし、「なぜ?」を連発しすぎて、応募者からひんしゅくを買わないように気を付けましょう。
協調性が低く環境を破壊するタイプの人がいると、愚痴や不平不満を同僚に平気で話すため、雰囲気が悪くなる+他社員のモチベーションを下げる要因となっています。
ただ、唯一検討しなければならないのは、表立って他者を批判するタイプの中に圧倒的なハイパフォーマーが一定の確率で存在します。 もし「協調性」について採用基準の中でも優先順位が低いのであれば、スキルチェックを念入りにした上で、採用を検討してみてください。
協調性の低いハイパフォーマーが属するチームは、普通レベルのメンバーだと自ずと脱落していくため、歴戦の強者だけを揃えたい組織には向いています。
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