適性検査でストレス耐性の低さを直視する

「ストレス耐性」への注目は年々高まっています。
企業やチームの成功のためには困難を乗り越える力が必要となり、それは結局は1人ひとりのストレス耐性に支えられています。

また、ストレス耐性の低い人が無理をすると、モチベーションの低下やメンタル不調に陥るリスクがあり、場合によっては窃盗やパワハラなどの事件に発展します。

個人のストレス耐性を企業と本人の両者が認識し、お互いにストレスのかかる関係を避けることが重要で、それには適性検査の活用が最も有効な手段と言えます。

じつは、ストレス耐性=耐える力ではなかった

ストレスに強いとは、じつは心理的ダメージに耐える力が強いということとは異なります。
この点は、”耐性”という用語のイメージから誤解しがちなポイントです。

実際には、そもそもストレスを感じる物ごとが少ない、したがって心理的ダメージそのものを受けづらくリラックス度が高い状態こそ本来のストレス耐性の強さです。

ストレスを引き起こす要因を「ストレッサー」と呼びますが、花粉症やアレルギーと同じように、ストレッサーに対して実際にストレスを感じるかどうかは人の特性によって違っています。

ストレス耐性が低い原因は、他の人よりも多くの物ごとに対して危険を感じる、ストレッサーが相対的に多いからメンタルが弱いということなのです。

性格特性と遺伝の関係は現在も研究が進められている分野ですが、一般的に約50%は遺伝要因と見られており、うつ病と関連してストレス耐性も遺伝的影響が注目されています。

ストレスは古くからある防衛本能

ストレスは、外の環境に対して危険や危機を感じる心理現象です。

もともとは進化のなかで、防衛本能として働いてきた脳の機能で、交感神経がアドレナリン分泌を刺激し、体を緊張・闘争モードに切り替えるため、体力を消耗します。

野生の動物を狩猟していた原始時代では非常に重要な役割をはたしてきましたが、現代のビジネス環境にはネガティブに作用するケースが多くあります。

たとえば、じっさいには高いストレスを感じているのに、それに耐えようとすると、消耗状態が継続して「うつ」を引き起こす危険が高まります。

採用・転職前のテストが最重要

仕事の環境にはストレッサーが多くあるため、企業の新卒採用や中途採用、個人の転職・就活の際に、ストレス耐性を見極めることが重要です。

ストレス耐性を確実に高める手段がない以上、採用活動において職種別のコンピテンシー(採用基準)の1つとして、ストレス耐性を測ることが有効です。

転職・就職する応募者にとっても、ストレス耐性が高い(ストレス感受性が低い)かのように装って入社できたとしても、つらい日々が待ち受けているだけなので、お互いにとって良いことがないのです。

また、異動や昇進もストレッサーのセットが変わる・増えるイベントであるため、人事全般でストレステストが重要になっています。

面接を活用する

企業としては、面接でストレス耐性を見極めたいと考えがちですがヒントを得ることに留めておくことが得策です。採用面接は、相対的な印象が判断に影響しやすく、正確性を保つことが難しいとされています。

下記に挙げるチェックリストを参考に、気になる項目があれば好印象であっても性格適性検査などの客観的指標を取り入れて判断することをおすすめします。

◆性格

  • ・環境が変化した時に考え込むことが多い
  • ・過去の失敗に囚われがち
  • ・家族(自分も含む)や友人のことが心配
  • ・些細なことも気になる完璧主義者

◆行動特性

  • ・目が合わない、目が泳ぐ
  • ・落ち着きがない、手足に動きが多い
  • ・声のトーンが異常に高い・低い
  • ・終始にこやかで真剣な表情が少ない、愛想笑いが多い

面接での質問の仕方など詳しい見抜き方はこちら「退職理由でストレス耐性を見抜く!」

転職希望者や就活生でストレス耐性に自信がない場合、面接ではしっかり対策して内定を取りたいと考えがちですが、長い目で見ると害しかありません。日々ストレスを感じながら仕事をし続け、結果として人生の大半を棒に振ることになります。

自分が何にストレスを感じやすいのか、面接で企業側に伝えることをおすすめします。
例を挙げてみましょう。

  • ・不条理・不合理なことは納得できず不満を感じやすい
  • ・朝令暮改で、ころころと上司の方針や指示が変わるとストレスを感じる
  • ・業務量が膨大すぎるとテンパりやすい

これらは、面接で自分から布石を打っておいた方が良く、選考だけでなく配属においても参考にされるため心地よく働ける環境を得ることができます。
面接の終盤にある逆質問で確認すると良いでしょう。

診断ツールを活用する

コンピテンシー(採用基準)の1つとしてストレス耐性を測りたい場合は、採用プロセスに適性検査を組み込むことをおすすめします。

ストレス耐性を測れるツールとして、企業向けにクラウド適性検査「Decide+」(ディサイド・プラス)を提供しています。



また個人の転職・就活を考えている方向けには「自己PRレポート」(無料・所要時間5分程度)を提供しています。

Decide+や自己PRレポートの「ストレス耐性」の項目が50点以上であれば著しく低いわけではないと言えます。ストレス耐性の解釈には誤解があるため、テストしてみると思ったよりも低くないということもあります。

ストレス耐性は、人の表面的な知識や能力・スキルと異なり、内面の性格・特性であるため、履歴書や面接で把握することが難しい能力です。

よくあるミスマッチの理由として、「口数が少なく根性があるように見えたので採用してみたら、実は緊張し過ぎて発言できないだけだった」「知的能力が高いので優秀だと思って採用したら、悩みがちで早期退職してしまった」ということもあります。

上がり症の人が思ったように自己表現することは難しく、面接選考に過度の自信を持つことにはリスクがあります。

また、採用判断が能力テストの結果に振り回されないことも重要です。知的能力や地頭とストレス耐性に相関性はありません。全く別物です。
性格テストと能力テスト、それぞれの良し悪しを見るように心がけましょう。

個人のキャリアや企業のチームワークにとって、失敗しづらいポイントであるだけに、事前のパーソナリティをはかるツールの活用をおすすめします。