内面の対人緊張度を見抜く ~正しくNOを言えるか~

対面で話していて、柔和で誰とでも明るく振舞えるように見える“いい人”。一緒に働いても気持ち良いのではと判断して、面接でも好印象になりがちですが大きな落とし穴があります。

そのような人の中に、内面で高い緊張感をもっている人がいます。

対人緊張度が高い人の特徴は、事なかれ主義・極度の平和主義者で、とにかく結論を出さない・避けようとする挙動に出ます。

具体的には、部下に上手く叱れない、他部署との連携がまとまらない、顧客から無理難題を押し付けられっぱなし、お願いした仕事が一向に進まない・・・とコミュニケーションが発生した際に必ず支障をきたします。

そこで今回は、NOと言うべきシーンの対応で対人緊張度を見抜く面接スクリプトをご紹介します。

ポイントは、真実をきちんと伝えられるかどうかです。

<面接スクリプト>下記の通りにそのまま面接の場でお読みください。

あなたの優しさを確認したいので、これからお話しする場面で、どのように答えるか簡単に演じてみてください。

大学時代から慕ってくれている後輩の太郎くんから 「先輩の友達の花子さんに僕を紹介してくれませんか?この前、ちらりと見てから気になってしまって・・・」といきなり相談がありました。

しかし、体育会系のがっしりした体型でアウトドア派の後輩に対して、花子さんの好みは草食系でインドア派の男性。さらには、1年近く交際している男性もいます。

さて、あなたは後輩にどのように返しますか?簡単に演じてみてください。

採用判断の着眼点

候補者の回答パターンは3つあります。

どのパターンで来ても、それでも後輩が「何とか顔つなぎだけでもして欲しい」と食らいついてきたらどうしますか?と振ってみるとさらに深層心理が見えてきます。

そして最後は「優しいですねぇ。」と返しておけば、候補者はほっとするでしょう。

(パターンA)ズバッと知っている事実を言う 対人緊張度 ゼロの◎
※花子さんの好みを伝える場合は工夫が必要

「残念ながら、すでに1年近く付き合っている人がいる」という事実を伝えられればOKです。

今回のケースで、好みの男性では無いことまで伝える必要はありません。
もし候補者が伝えようとしている場合には、伝え方をチェックしましょう。 バッサリと一刀両断するようであれば、対人緊張度はゼロでも、思いやりの面で心配です。

(パターンB)逃げる  対人緊張度が高い×

言い逃れのパターンは色々ですが、とにかくその場から逃げる発言をします。 自分からは、後輩太郎くんに「付き合っている人がいる」という事実を言えません。

(例)

  • 花子さんに聞いてみる、確認してみる
  • 後輩に自分を磨くようアドバイスをする
  • 言い訳をする(最近連絡をとっていない、花子さんが忙しい etc.)
  • 話題を逸らす

(パターンC)本人の本気度を見ようとする 対人緊張度が高いほぼ×
※追試で確認

後輩太郎くんの意思を尊重しようとするスタンスですが、基本線はミスマッチとわかっている状況から逃げているだけの可能性が高いので、追試が必要です。

「自分は本気なので、顔つなぎだけでもお願いします」と請われたらどうしますか?と聞いてみてください。

パターンAかBに振れるはずです。Cの人は90%以上がBの逃げる回答をするでしょう。

採用判断の着眼点に関する詳しい解説

簡単に見えるストーリーなので、ほとんどAパターンで答えるだろうと思うかもしれませんが、そうは問屋が卸しません。面接の場面でぜひ試してみてください。

対人緊張度が低い人には想像できない、内面で強烈な葛藤が繰り広げられ、その結果誰も傷つかないと結論づけて「逃げる」挙動に出ます。

「自分が傷つきたくない」という感情が根底にあるためです。

相手を傷つけたら何されるかわからない、相手を怒らせたくない・・・と徹底的に自己防衛本能が働きます。 その結果、愛想良く振舞うことも習慣となり、「第一印象は良い人」になるのです。

新人の場合、愛想の良さから営業に配属されることが多く、結果成績を上げられずに1年で去っていく・・・というサイクルが生まれがちです。

コミュニケーションを取れる人は、かなり限定的です。基本的には、数字で管理できる環境下におき、1人で黙々と行う作業を任せるのが良いでしょう。 能力によっては、デザインやライターなどクリエイティブな仕事が向いている人もいます。

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