【使える面接テクニック】退職理由でストレス耐性を見抜く

年々、注目度が増しているストレス耐性。

労働安全衛生法が改正となり、労働者が50人以上いる事業所では年1回のストレスチェックが義務化されました。

情緒の安定性を欠いたり、外的要素によるストレスを受けやすい人は、下記のような挙動を起こしやすく、組織内にいると業務に穴が開くリスクの高い状態となります。

  • 急に会社を休む
  • 連絡が取れなくなって消える
  • 長い休職に入る
  • ボーっとしている時間がある

ストレス耐性が低い人は、過去の退職理由をじっくりと聞き取ることで可能性を確認することができます。

ストレスがかかりにくい環境を作るなど、企業体質の改善も重要ですが、キャリア採用で事前に防ぐことも有効な手段ですので活用しましょう。

<面接スクリプト>本音の退職理由を引きずり出す聞き方

「これまで所属された会社を退職されたのは、何かが合わなかったからだと思うのですが、1社目からその理由を教えていただけますか?」

本音の退職理由は大きく4つ!「成長したい」、「挑戦したい」で納得しないこと

応募者の回答は、大きく4パターンに分かれます。その中でもストレス耐性〇の回答と×の回答に分かれますので、チェックリストとしてご使用ください。

●会社・組織による理由
使用頻度の高いカテゴリです。もっともらしい理由が多く納得してしまいがちですが、◎から×まで幅広く存在しています。

  • *業界が縮小傾向にあり、会社としても成長が見込めない

  • *企業体質が古く、融通がきかない
  • 風通しが悪く、閉塞感がある
  • 会社都合

×

  • 社長や上司、先輩とソリが合わない
  • 会社の雰囲気と合わない

●本人による理由
次に多いのがこのカテゴリです。判断

  • ライフステージ(結婚、出産、育児、介護)の変化

  • 転勤

×

  • 健康上の理由

●待遇・条件による理由
一般的にマイナスの印象が強く、応募者も極力発言を避けるカテゴリです。しかし、実際には本音としては最も多い理由です。怪しいと感じたら躊躇せずに深く質問をしていきましょう。

「ストレス耐性」という観点では、厳しい判断をせざるを得ません。

  • 入社前に聞いていた条件・内容と異なる

×

  • 福利厚生
  • 残業が多い
  • 休日が少ない
  • 有給が取得できない

※ただし、所属していた企業側の体質が常軌を逸したような内容であれば×ではなく△

●仕事内容による理由
全てストレス耐性×

営業が辛くて・・・というような仕事内容を理由とした退職理由は適応能力(意識の問題含め)が低いと判断せざるを得ないです。

ジャッジポイントは、環境に合わせられるかどうかだけ

質問は、あえてミスマッチポイントに焦点を絞っていることがポイントです。

単純に「退職理由を教えてください」では、「もっと成長したい」「よりチャレンジングな環境に身を置きたい」といったキレイ事を述べて終わってしまう事が多いためです。 言っている応募者側も、聞いている面接官も気持ちよくなってそのまま流れてしまうのですが、本音の部分は必ず異なります。

真の退職理由を聞き取って、ストレス耐性のチェックを行いましょう。

採用判断基準の〇△×の考え方は、やむを得ない理由と考えるか、本人が適応できない(しない)ことによる理由なのかで選別しています。

△は詳細内容により異なります。 例えば、会社都合。
会社都合での退職に至る前に気づくこと・やれることは無かったのか。 単純に「全く状況は把握できずに会社都合による退職になってしまった」では、ストレス耐性のジャッジメントではなく、知的好奇心や見通す力、動機形成力について大きな疑問が生じます。

マンパワーとして頭数が必要で、ある程度人材の回転を見込んでいる組織であれば、ストレス耐性が低くても問題ありません。

あくまでストレス耐性の高さを見ており、応募者が魅力のない人という意味ではないことをご注意ください。

ストレス耐性のチェックには、面接だけでなく適性検査を併用することがおすすめです。 当社の適性検査 Decider®は、ストレス耐性を含んだ5軸にレポートを集約。 面接スクリプトや、実際に回答したQ&Aもレポートに出るため面接準備は5分あれば十分です。 詳しくは こちら をご覧ください。

<番外編>

Question.圧迫面接は、ストレス耐性のチェックに有効か??

Answer.チェック可能だが、やらない方が良い。

Comment.
面接の場で、面接官が応募者に対して、「何で?」「どうして?」「それで?」といった短文の相手に回答を求める質問を連続して投げかけて攻撃したり、「言っている意味がわからない」「説明がわかりにくい」と拒絶したり、「腕組み」して「むすっとした表情」で威圧したりと圧迫面接を実施している企業もありますが、おすすめしません。

理由はただ1つ。どんな応募者でも不快に感じるからです。

SNSなどのIT環境発展により、1人が発する情報の拡散は、スピード・範囲ともに軽視できなくなりました。ストレス耐性が低い人は、「面接でこんな仕打ちを受けたから△△社はブラックだ」などと情報を回し兼ねず、採用したい優秀な人材が遠のいてしまいます。

仮にストレス耐性が見抜け、無事通過した優秀な人材がいたとしても、その応募者が選考を進めたいと思う確率は50%もありません。

百害あって一利なし。圧迫面接は止めましょう。

面接で見極めが困難な「ストレス耐性」は適性検査を使うと効果的

Face to Faceでは取り繕って判断しづらいストレス耐性も、PC・スマホで一人で黙々と質問に回答するスタイルの 適性検査Decider であれば、松竹梅がきっちりスコアとなって判別可能です。

採用面接のサポートに最適なDeciderを活用して、選考の精度アップしましょう!